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    <title>絶チルアーカイブ</title>
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    <description>絶チルログ</description>
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    <dc:date>2011-10-25T21:41:29+09:00</dc:date>
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    <title>真木ちゃんのゆううつ</title>
    <description>　予期しないエラーが発生しました。
　強制的にシャットダウンします。

　世にも恐ろしい一文がモニタに現れて、ひぃぃと背筋を冷たくしているうちに、ブツッと音がして真っ暗になった。
「ああああああああ&amp;amp;hellip;&amp;amp;hellip;&amp;amp;hellip;」
　半日ほどかけてようやく完成しかけたもの...</description>
    <content:encoded><![CDATA[　予期しないエラーが発生しました。<br />
　強制的にシャットダウンします。<br />
<br />
　世にも恐ろしい一文がモニタに現れて、ひぃぃと背筋を冷たくしているうちに、ブツッと音がして真っ暗になった。<br />
「ああああああああ&hellip;&hellip;&hellip;」<br />
　半日ほどかけてようやく完成しかけたものが一瞬にして消える。<br />
　あまりに集中していたためバックアップも半分ほどとれていない。<br />
　いやそもそもパソコンは大丈夫なのだろうか。<br />
　今夜中に、と自分の中で決めたノルマを達成しなければ寝られないが、パソコン本体が故障してしまうとさらに遅れが出るだろう。<br />
　もちろんパンドラのアジトには何台もの最新パソコンが常備されているが、やはり使い慣れたものでないとやりづらい。<br />
　がっくりと肩を落としてうなだれ溜息をついていると、がちゃりとドアが開く音がした。一瞬兵部少佐か、とも思ったが、ふだん彼がまともにドアを開け閉めして現れる確率は低く、気配も違う。<br />
「あれ、何やってんの真木さん」<br />
　のんきな声がして、予想通り葉がひょっこり顔を出した。<br />
「いや、ちょっとパソコンの調子が悪くてな&hellip;&hellip;」<br />
「ふうん。まさか少佐みたいに変な動画見てたんじゃないっすよね？」<br />
「変な動画ってなんだ」<br />
　あの老人はまさかエロ動画でも見ているのだろうか、と心配になったが、あまり触れない方がいいだろうと真木は目を泳がせた。<br />
「ん、なんだ仕事してたんすか」<br />
　テーブルの上の散らばった書類を一枚つまみあげ、興味なさげに鼻を鳴らす。<br />
「なになに&hellip;&hellip;秋の大運動会のお知らせ？超能力種別部門と混合部門の二日間開催、スケジュールはこちら&hellip;&hellip;。真木さんこれって」<br />
　ざっと流し読みをして、だんだん葉の目が据わっていく。<br />
　真木は眉間にしわを寄せながら紙を奪い返した。<br />
「それを元に決定稿を入力していたんだ」<br />
「この表も？イラストも？何このポップなデザイン」<br />
　明るくさわやかな可愛らしいイラストに、大まかなスケジュール表と、細かい説明書き。子供にも読めるようにふりがなをふったり簡単な文章にしたりと何かと気配りの見えるそれはとても大柄なひげ男が作成したものとは思えなかった。<br />
「そうか、もうすぐ運動会かあ。&hellip;&hellip;もしかして少佐」<br />
「ああ、おまえの予想通り大張りきりだ。午前中二人三脚の練習をしていた」<br />
「まじか」<br />
　年甲斐もなくはしゃぐなよ、と思いつつ、ふたりは同時に遠い目をした。<br />
　どこまでも子供に甘いおじいちゃんは、ねだられるままにいろんな種目に子供と一緒に出場してはへロヘロになって三日間寝込むのが毎年の恒例行事になっている。<br />
　バベルに軟禁されていたときも、運動会を楽しみにしていた。何かと行事が好きなのは、子供たちと触れ合えるからなのか、たんにお祭り好きなのか、判断が難しいところだ。<br />
「でもあんまり調子に乗せない方がいいっすよ。さっきダルそうにしてたから部屋に追い返したけど」<br />
　季節の移り目は風邪をひきやすいからなあ。<br />
　頭の後ろで手を組んでのんびりと言った葉に、真木は目を見開いて慌てて立ち上がる。<br />
「何だと？早く言え！」<br />
「え、ちょっと！」<br />
　そのまま振り向きもせず、パソコンの不調のことも忘れて駈け出して行く真木の背を見ながら葉は唇を尖らせた。<br />
「おおげさすぎだっつーの」<br />
　そりゃあ、兵部の体のことはいつだって大きな不安要素だ。<br />
　体調の良い悪いは一見して本人以外誰にも分らないが、それでもまれに見せる顔色の悪さや、取り繕う余裕もないほど具合の悪いときは、見ている方も心臓がきゅぅっと痛くなって辛くなる。<br />
　だがさきほどサロンでだらだらしていた兵部はどう見てもただの風邪か寝不足と言った症状で、昨夜遅くまで桃太郎とゲームをして騒いでいた彼を知っている葉にしてみればそこまで心配する類のものではない。<br />
　その上で午前中子供たちと運動会の練習などしていたのだから、具合が悪くなるに決まっている。<br />
（年だし）<br />
　が、真木にとっては違うのだろう。<br />
　兵部がケーキの食べ過ぎで腹を壊したくらいで真っ青になって右往左往するほどだ。<br />
　少しは落ち着けと突っ込みたい。<br />
<br />
<br />
　軽くドアをノックして兵部の部屋に足を踏み入れると、真木はぴくりと片方の眉を上げた。<br />
「&hellip;&hellip;葉からあなたの具合が悪そうだと聞いてきたのですが、何をやってるんですか」<br />
　唸るような低い声に、こちらに背を向けていた兵部が振り返る。<br />
「やあ真木。どうしたんだい怖い顔して」<br />
「&hellip;&hellip;何してるんです」<br />
　もう一度同じことを尋ねると、タオルケットをぐるぐると体に巻き付けて床の絨毯にぺたりと座りこんでいる兵部がテレビを指さした。<br />
「去年の運動会のビデオ。よく撮れているよねぇ」<br />
「&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;&hellip;」<br />
　もはや呆れて声も出ないまま突っ立っている真木を不思議そうに見て、兵部は再びテレビ画面に視線を戻した。<br />
　子供たち以上にすごく、ものすごく、運動会を楽しみにしているらしい。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
]]></content:encoded>
    <dc:subject>SSS</dc:subject>
    <dc:date>2011-10-25T21:42:15+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ぴんもや</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
    <dc:rights>ぴんもや</dc:rights>
  </item>
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    <link>http://zchiruxxx.blog.shinobi.jp/Entry/79/</link>
    <title>黒くて短くてもしゃっとしているもの</title>
    <description>
「ほらほら、あれだよあの黒いやつ」
「それだけじゃ分かんないっすよ」
「あの～ほら、ええっとなんて言ったっけ」
「もうボケたんすか。ジジィだから仕方ないか」
「誰がジジィだこら！ほら、あのもしゃっとした」
「えーと、真木さんの髪の毛みたいな？」
「う、うーん・・・。もっと短くてさ、黒...</description>
    <content:encoded><![CDATA[<br id="NINJASELECTIONID" style="clear: both" />
「ほらほら、あれだよあの黒いやつ」<br />
「それだけじゃ分かんないっすよ」<br />
「あの～ほら、ええっとなんて言ったっけ」<br />
「もうボケたんすか。ジジィだから仕方ないか」<br />
「誰がジジィだこら！ほら、あのもしゃっとした」<br />
「えーと、真木さんの髪の毛みたいな？」<br />
「う、うーん・・・。もっと短くてさ、黒くて」<br />
「陰毛？」<br />
「ちげーよ！下品なこと言うな」<br />
「何だよもー。黒くて短くてもしゃっとしてるものってもう髪の毛とかアソコの毛とか脇毛とかしか思い浮かばねーよ」<br />
「全部毛じゃないか！毛から離れろ！食べモノだぞ！」<br />
「え？それ先に言ってくれよ。黒くて短くてもしゃっとしている食べ物？何それ」<br />
「だから出てこないんだってば名前が&hellip;&hellip;」<br />
　ふたりで毛だのなんだのと言い合いしているのを、微妙な顔で観察していた紅葉たちだったが、やがていい加減我慢ができなくなったのか、知らん顔でPCに向かっていた真木が立ち上がった。<br />
「ふたりとも。さっきから何を言ってるんですか」<br />
「真木さーん。どうにかしてくれよ。少佐がまーた訳分かんないこと言いだしてさ」<br />
「人をボケ老人みたいに言うなよ！」<br />
　かっとして拳を振り上げた兵部の手を、真木が背後から掴んだ。<br />
「いい加減にして下さい大人げない。それより何の話です」<br />
「だからさー。名前が出てこないんだよ。黒くて短くてもしゃっとしてるあれ」<br />
「もうちょっと具体的にお願いします」<br />
「うーん。たまに大豆とか入ってる」<br />
「は？料理名かよ」<br />
「食べるときは大体そうなんだよ。何だっけ&hellip;&hellip;。ああもう気持ち悪いな！」<br />
　喉元まで出かかっているんだけど、とどうにも落ち着かない様子で、兵部は頭をがしがしとかいた。<br />
　ゆっくりと彼の手を放して、真木も考え込む。<br />
「何となく思い当たるものはあるのですが、ぼんやりとしていて&hellip;&hellip;」<br />
「そうなんだよなあ。あれ食べたいから作ってくれって真木に言おうとしたんだけどなあ」<br />
「ダメだ、俺の頭の中は毛でいっぱいだ」<br />
　いやな脳内である。<br />
「どんな味つけなんです？」<br />
「え、そんなの分からないよ。料理なんかしないもん」<br />
「甘いとか辛いとか酸っぱいとか」<br />
「甘い&hellip;&hellip;ような。何味なんだろあれ。言われてみれば味が分からない」<br />
「&hellip;&hellip;少佐&hellip;&hellip;&hellip;」<br />
　日々兵部のためにあれこれと手間と上質の食材を惜しまず作っているのに、ひどすぎる。<br />
　がっくりと肩を落とす真木を無視して、兵部はだらしなくソファの背もたれに力を預けるとずるずると下半身を床に落としていった。<br />
「あー何だっけ。気になって眠れそうにない」<br />
「俺も&hellip;&hellip;」<br />
「何々ですかいったい&hellip;&hellip;」<br />
　葉と真木もうなだれる。<br />
　紅葉は突っ込みたくてイライラしたが、三人の疲れたような顔がおもしろかったので、答えを提供するのはもう少し後にしようと思った。<br />
<br />
<br />
]]></content:encoded>
    <dc:subject>SSS</dc:subject>
    <dc:date>2011-10-25T21:41:41+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ぴんもや</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
    <dc:rights>ぴんもや</dc:rights>
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    <title>そのままでかまわない</title>
    <description>　なんだか頭痛がする。
　と、何の脈絡もなく言い出したので、心配してそっと額に手を触れようとすると、直前でばちんと振り払われた。
「なにするんだよ」
　むっとして文句を言うと、兵部はす、と目を細めて不機嫌そうに鼻を鳴らす。
「気安く触るなよ」
「&amp;amp;hellip;&amp;amp;hellip;いつも触って...</description>
    <content:encoded><![CDATA[　なんだか頭痛がする。<br />
　と、何の脈絡もなく言い出したので、心配してそっと額に手を触れようとすると、直前でばちんと振り払われた。<br />
「なにするんだよ」<br />
　むっとして文句を言うと、兵部はす、と目を細めて不機嫌そうに鼻を鳴らす。<br />
「気安く触るなよ」<br />
「&hellip;&hellip;いつも触ってる気がするんだけど」<br />
　ぼそりと呟くが、彼は耳に入っていないのか本当に具合が悪いのか、眉間にしわを寄せたままそっぽ向いた。<br />
　流れる景色は物珍しいものではない。<br />
　ただ、普段兵部は車には乗らないだろうから、退屈しているのかもしれない。<br />
　じっとしているのが嫌いな性格だから、疲れたのだろうか。<br />
　運転しているのは僕なのだが。<br />
　沈黙に耐えられなくなって、そっとラジオをつけた。<br />
　とたんに流れ出す、女性ボーカルの懐メロソング。<br />
<br />
　さよならなんて　言いたくなかった<br />
　好きだなんて　言いたくなかった<br />
　らーらーらー。<br />
<br />
　だめだ、気まずい。何だこの空気の読めないラジオは。<br />
　いやラジオが空気読んだらそれは怖いだろうけれど。<br />
　この雰囲気で夏の太陽ソングなんて歌われても困るけれど。<br />
　失恋ソングかよ。<br />
　ちらりと隣りを見ても、銀色のふわふわした頭しか見えない。<br />
　少しだけ開けた窓から風が吹き込んで、僕の方へと流れる。<br />
　頬杖をついたままこちらを見ようともしない兵部に、かける言葉が見つからない。<br />
　いつだって僕はそうなのだ。<br />
　機嫌を損ねた恋人兼敵に声をかける方法とか、<br />
　喜ばせる方法とか、<br />
　そもそも恋人兼敵、というカテゴリはどのマニュアルにも載っていないからだ。<br />
　ノーマルに敵意のあるエスパーに心を開かせる話術なんて全く使えない。<br />
　そもそも僕はあまり、聡い方ではないのだ。よく鈍感って言われるし。<br />
　相手が兵部でなくても、例えば薫や葵や紫穂でさえ手こずるというのに。<br />
　お手上げだ。どうしよう。困ったな。<br />
「あ、あのさ」<br />
　とりあえず、前を向いたまま声をかけてみる。<br />
　信号が点滅を始める。<br />
　軽くブレーキを踏んで、横断歩道の前で停止。<br />
　がくん、と小さく前につんのめった。<br />
「頭痛いなら、家に帰るか？」<br />
「帰れって？」<br />
　やっとこっちを見た、と思ったらやっぱり苛立ちを含んだ表情をしていて、けれど怒っているというより拗ねているようだ。唇を尖らせるその顔が子供っぽい。<br />
「そうじゃなくて、一緒に家でのんびりしようかって話」<br />
　アジトに帰れ、というのは簡単だが、それでは僕が寂しいから。<br />
　そう言うと、兵部はあっけにとられた顔をして、やがて慌てたように目を泳がせた。<br />
「まあ、君がどうしてもって言うなら」<br />
「うん、じゃあそうしよう」<br />
　笑いかけると、またそっぽ向かれた。<br />
「ラジオ、うるさいから消せよ」<br />
「ん」<br />
　高らかに歌い続ける失恋ソングをサビの中途半端な部分でぶちっと切って、僕はどこかでＵターンしないとな、と考えた。<br />
　気まずくなければ沈黙のままでもかまわないのだ。<br />
<br />
<br />
]]></content:encoded>
    <dc:subject>SSS</dc:subject>
    <dc:date>2011-10-25T21:41:13+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ぴんもや</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
    <dc:rights>ぴんもや</dc:rights>
  </item>
  <item rdf:about="http://zchiruxxx.blog.shinobi.jp/Entry/77/">
    <link>http://zchiruxxx.blog.shinobi.jp/Entry/77/</link>
    <title>兵部少佐と澪ちゃんと真木さん</title>
    <description>　お願いがあるの、と、まだ年端もいかない少女に見上げられてつれなく振り払える男がいるだろうか。
　否、ここは心を鬼にして「自分でやりなさい」と説教すべきかもしれない。
　そう数秒で結論を出した真木だったが、彼の決意はあっさり打ち破られた。
「いいよ、言ってごらん」
「少佐！」
　いつの間に...</description>
    <content:encoded><![CDATA[　お願いがあるの、と、まだ年端もいかない少女に見上げられてつれなく振り払える男がいるだろうか。<br />
　否、ここは心を鬼にして「自分でやりなさい」と説教すべきかもしれない。<br />
　そう数秒で結論を出した真木だったが、彼の決意はあっさり打ち破られた。<br />
「いいよ、言ってごらん」<br />
「少佐！」<br />
　いつの間にか背後にテレポートしていたらしい兵部がにっこり笑って歩み寄る。<br />
　澪はぱぁぁ、と顔を輝かせて、真木をおしのけると兵部の腕にしがみついた。<br />
「あのね、どうしても北海道に行きたいの」<br />
「北海道？そりゃまた何で？」<br />
　首を傾げる兵部に澪は掴んだ腕をぶんぶん振りまわす。<br />
「ちょ、少佐。あまり甘やかすのはどうかと」<br />
「真木は黙ってろよ」<br />
「真木さんは黙っててよ」<br />
　同時に言われて睨まれる。<br />
　結局子供にはどこまでも甘い兵部のせいで、澪だけではなくパンドラで保護している子供たちはどこか天真爛漫すぎるというか、思い立ったら即決、明後日の方へぶっ飛んでいってしまう子たちが多い気がする。<br />
　自分勝手とまでは言わないが、あれこれ世話が焼けるのは養い親同然で、真木の苦労は増えるばかりだ。<br />
　年長組が年少組の面倒を自然と見ているのはいいが、その教育にもいささか疑問が残る。せめて自分で自分の責任がとれるようになるまではきちんと社会生活におけるマナーというものを覚えて欲しいものだ、と、犯罪組織にあるまじき真面目さで真木は常に頭を悩ませているのであった。<br />
「あのね、まりもっていうのが飼いたいの。あれって北海道に行かないとだめなんでしょ？コレミツ連れて行くから行ってきてもいい？」<br />
「ああ・・・まりもね」<br />
「どうして急に」<br />
　なんだか放置されているのが悲しくなって、真木が割って入った。<br />
「テレビで見たの。もさっとしてて可愛いなあって思って。北海道の阿寒湖っていうところで生息しているんでしょ？だから」<br />
　脳内にその映像を思い浮かべて、澪がうっとりと天井を見上げた。<br />
　つられて兵部と真木も上を見上げたが、当然そこにまりもは浮かんではいない。<br />
「残念だけど、阿寒湖のまりもは天然記念物だからとっちゃだめなんだよ」<br />
「ええーっ？そうなの？ダメなの？ひとつだけでもダメなの？」<br />
　残念そうに、大きな目をうるうるさせながら今度は兵部の袖を引っ張り始めた。<br />
「こら澪。わがまま言うな」<br />
「そりゃまあこっそり盗ってくることは可能だけど」<br />
「いけません！」<br />
　子供にそんなことを教えては、と言い放つ真木の髪がうねうねと伸び始めた。<br />
「分かってるよ。自然は大事にしないとね。ノーマルはいくら死んでもいいけど天然記念物に罪はないからねえ」<br />
　炭素のうねりを邪険に振り払いながら、兵部は澪の頭を軽く撫でた。<br />
「それに本物じゃなくても可愛いのは売っているよ。一緒に見に行こうか」<br />
「本当？本物でも生きてるの？ちゃんと丸い？」<br />
「もちろん」<br />
「少佐、この後はミーティングをする予定では・・・」<br />
　慌てて真木が口を開くのと、ふたりの姿が消えるのはほぼ同時だった。<br />
　残留思念とともに、「やっといて」というそっけない声が漂う。<br />
「・・・・・・・・・」<br />
　がっくり肩を落としながら、仕方なく真木は紅葉と葉を招集した部屋へと向かうことにした。<br />
　しばらくして兵部と一緒に戻ってきた澪が、可愛らしい小瓶に入った一センチほどのまりもを自慢げに見せながら、「それで、いつしゃべるの？」などと言い出したのは後日のことである。<br />
<br />
<br />
]]></content:encoded>
    <dc:subject>SSS</dc:subject>
    <dc:date>2011-10-25T21:40:05+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ぴんもや</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
    <dc:rights>ぴんもや</dc:rights>
  </item>
  <item rdf:about="http://zchiruxxx.blog.shinobi.jp/Entry/76/">
    <link>http://zchiruxxx.blog.shinobi.jp/Entry/76/</link>
    <title>パンドラの皆さんin軽井沢</title>
    <description>&amp;amp;nbsp;長野県軽井沢市。
　明治時代、カナダの宣教師がこの地を訪れた際、すばらしい自然に感動し、避暑地として別荘を建てたのが始まりとされている。
　その後彼の友人らがこぞって別荘をたて、やがてホテルの営業も開始。
　いまだに避暑地軽井沢の別荘で休暇を過ごす、というのは一種のステータスにもな...</description>
    <content:encoded><![CDATA[&nbsp;長野県軽井沢市。<br />
　明治時代、カナダの宣教師がこの地を訪れた際、すばらしい自然に感動し、避暑地として別荘を建てたのが始まりとされている。<br />
　その後彼の友人らがこぞって別荘をたて、やがてホテルの営業も開始。<br />
　いまだに避暑地軽井沢の別荘で休暇を過ごす、というのは一種のステータスにもなっている。<br />
　さて、兵部京介率いるパンドラの一部のメンバーたちは、避暑のためではなく流しそうめん実行のためにこの軽井沢へとやってきた。<br />
　パンドラが世界中に所有するアジトのひとつがここにもある。<br />
　別荘が並ぶ場所から少し奥へと入った森の中、真っ白なペンションが突如として姿を現した。<br />
　大勢で訪れても快適に過ごせるように広めの作りとなっており、普段は情報収集を主として活動しているチームが管理している。<br />
　人の住まない家は荒れる、と兵部がいいはるので、常に四、五名のメンバーが駐在しているのである。<br />
　兵部がぶらりと訪れるときはペンションの管理人として、家事のすべてを取り仕切るのが彼らの仕事となるが、真木が一緒だと兵部は細かなことはすべて彼に任せてしまうのであまり出番はなかった。<br />
　ただし今回のように大勢子供たちがやってくるとなるとそれはもう大騒ぎである。<br />
「うわああああ。すごい。ちっちゃいお城みたい！」<br />
「少佐、森に虫を捕りに行ってもいい？図鑑を持ってきたんだよ」<br />
　はしゃく子供たちに笑みを返しながら、兵部は腰をかがめた。<br />
「うん、好きに遊んでいいよ。ただしあんまり森の奥に行かないこと。あとひとりで行動しちゃだめだからね。それと近隣の住民と会ったら怪しまれないようにきちんと挨拶しろよ」<br />
「はーい！」<br />
　比較的まともなことを言いつけて、走り出す子供たちを見送る。<br />
　コレミツとマッスル、それとカズラと澪がそれを追った。<br />
「このまましばらく休暇を過ごそうか」<br />
「流しそうめんだけじゃ勿体ないっすね」<br />
　葉が頭の後ろで腕を組みながらうなずいた。<br />
　子供たちも周囲を気にせずのびのびと遊べて嬉しいだろう。<br />
「少佐、これでいいですか」<br />
「うわっ？」<br />
　のっそり現れたのは、いつものスーツ姿ではなくラフなシャツとジーンズ姿の真木だった。<br />
　似合っているのか似合っていないのか微妙なところだ。<br />
　スーツ姿に慣れ切っているため、たまに彼がこういう格好をしていると非常に違和感がある。何を着ても眉間のしわがとれないのが原因のような気もする。<br />
　真木の肩にかつがれた五本の長い竹を見て、兵部はぷっと笑った。<br />
「やけに立派なものを採ってきたな」<br />
「これを、どうするの？」<br />
　兵部の後ろにくっついたまま、他の子たちとは一緒についていかなかった少女が真木を見上げて指をくわえた。<br />
「短く切った竹を三本ひと組で、二セット用意する。上に載せる竹を割って設置する。あとは角度を調整して出来上がり」<br />
　簡潔に説明して、兵部は少女の頭を無意識のように撫でた。<br />
「真木が全部やってくれるよ。君は遊んでおいで」<br />
「少佐は？」<br />
　甘えたがりなのか、兵部から離れようとしない少女に、葉が歩み寄った。<br />
「あいつらと川で遊ぶか？魚がたくさんいるぞ」<br />
「うん！」<br />
　ほら、と雑に伸ばされた手をしっかり握りしめ、少女は笑った。<br />
　彼女を連れて、葉が森へ入って行った先発組を追いかける。<br />
　それを見送り、さっそくセッティング作業を始める真木をカガリが手伝った。<br />
「少佐、私は中で食事の支度を手伝います」<br />
「うん、よろしく」<br />
　おそらくそうめん以外にもちょっとしたパーティ用に料理を作っているだろう管理人チームを手伝うために、紅葉はペンションの中へ入って行った。<br />
「少佐、危ないのでちょっと離れて下さい」<br />
「うん」<br />
　物置から持ち出したのこぎりで真木が器用に竹を切って行く。<br />
　長さを測ったり紐で結んだりといった作業はカガリが担当しているらしい。<br />
　ふたりをぼんやりと見守りながら、夏もいいものだ、と柄にもなく兵部はちょっぴり感傷に浸っていた。<br />
　いずれカガリも真木を助ける右腕のような存在に成長するだろう。<br />
　次世代のメンバーが活躍するとき、はたして自分が生きているかは分からないが。<br />
　遠くから聞こえてくる子供たちの歓声に耳を澄ましながら、兵部は都会よりもずっと柔らかな太陽を見上げた。　<br />
]]></content:encoded>
    <dc:subject>SSS</dc:subject>
    <dc:date>2011-10-25T21:39:25+09:00</dc:date>
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  <item rdf:about="http://zchiruxxx.blog.shinobi.jp/Entry/75/">
    <link>http://zchiruxxx.blog.shinobi.jp/Entry/75/</link>
    <title>兵部少佐とパンドラの皆さん</title>
    <description>「と言うわけで、今から流しそうめん大会をやろうと思う」
「・・・はあ？」
　急に手の空いているメンバー全員をデッキに集めたかと思うとそんなことを言い出した兵部に、真木をはじめとする者たちは一斉に声を上げた。
　意味が分からない。
　兵部の突拍子もない行動はいつものことだが、それに輪をかけて今...</description>
    <content:encoded><![CDATA[「と言うわけで、今から流しそうめん大会をやろうと思う」<br />
「・・・はあ？」<br />
　急に手の空いているメンバー全員をデッキに集めたかと思うとそんなことを言い出した兵部に、真木をはじめとする者たちは一斉に声を上げた。<br />
　意味が分からない。<br />
　兵部の突拍子もない行動はいつものことだが、それに輪をかけて今回は意味不明である。<br />
　唖然としたまま突っ立っている真木らに、兵部は片目を細めるとやや不満そうに言った。<br />
「なんだよ」<br />
「いや、あのさ少佐。今なんて言った？」<br />
　おそるおそる手を上げる葉を馬鹿にしたように、兵部は肩をすくめた。<br />
「おや、君はもう耳が遠くなったのかい？仕方ないなあ。流しそうめんだよ流しそうめん。夏と言えば海に花火に流しそうめんだろ？」<br />
　そうか？<br />
　全員が疑問に思ったが、兵部に最も近しい者ら以外の連中は兵部に異を唱えるなど言語道断、という実に逃げ場の持たない方針でもって行動しているので、突っ込みたいのをぐっとこらえて沈黙した。<br />
「少佐。お言葉ですが流しそうめんをここでやるのは無理ですよ。人数的な問題もありますし、そもそもどこからどこへ流すんですか？」<br />
「え。子供たちを中心に呼んでやるんだよ。別に全員参加とは言わないし。場所はほら、流れるプールとか」<br />
「却下！あんたそんなもの子供たちに食べさせる気ですか！」<br />
　想像すると別の意味で胃が痛くなってきた。<br />
「だいたい、海に花火ときたら次は普通にバーベキューじゃないの？」<br />
「あ、そうそう。この間本でＢＢＱって書いてあってなんの暗号かと思ったらバーベキューのことだったんだな。あれはびっくりしたよ。女子高生をＪＫって略すようなもんかな？」<br />
「話をそらさないで下さい。あとどこでそんな知識を仕入れてきたんですか」<br />
　普段、日常生活において女子高生をＪＫと呼ぶ人など真木は見たこともないのだが。<br />
「えっと、動画の・・・」<br />
「あああもういい。分かった。それで、どうする真木さん？」<br />
　嬉々として何やら語りたそうな顔をした兵部の言葉をさえぎって、葉が真木を見た。<br />
　どうせ一度兵部がやると言ったら結局やる羽目になるのだろう。<br />
　わがままで大人げない人間が権力を握ると部下が大変な目に合う良い例である。<br />
　悪気がないだけまだましか。<br />
「ううん。仕方ない。それでは少佐、軽井沢の別荘でやりましょう。子供たちを中心に、あとは保護者を集めてせいぜい二、三十人といったところですね」<br />
「うん何でもいいよ」<br />
　自分がやりたいだけらしい。<br />
「では明日、軽井沢のアジトで流しそうめん大会を実施する。紅葉は子供たちに連絡を。葉はコレミツたちと打ち合わせ。俺は行動予定表を作成して今日の夜までに参加者名簿と一緒に配布する。以上だ」<br />
「うわあ」<br />
　つい数分前まで嫌そうな顔をしていた割に、真木さんノリノリである。<br />
　一度やると決めたらとことんやらなければ気が済まない、苦労性なのだろう。<br />
「楽しみだね」<br />
　自分は何も仕事を割り当てられなかったので、兵部はくすくす笑いながら成り行きを見守ることにした。<br />
「よし、まずは竹を伐採してくる！」<br />
「あ、ちょっと」<br />
　百貨店などで売られているだろういわゆる子供だましな「流しそうめんセット」でいいじゃん、と思った葉が止める間もなく、真木は翼を広げて飛び立ってしまった。<br />
「・・・本気だ」<br />
「・・・本気でやる気ね」<br />
「真木！ついでに花火もな！」<br />
　手を振りながら叫ぶ兵部に、真木は遠くから手を振り返した。<br />
　パンドラの夏、流しそうめんの夏。<br />
　今日も明日も犯罪エスパー集団パンドラは平和である。　<br />
]]></content:encoded>
    <dc:subject>SSS</dc:subject>
    <dc:date>2011-10-25T21:38:07+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ぴんもや</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
    <dc:rights>ぴんもや</dc:rights>
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    <title>兵部少佐と葉くん</title>
    <description>
	「なあちょっと、誰かいない？」
	　いつも幹部連中をはじめメンバーがたむろしているリビングにひょいと顔を出して、兵部が声をかけた。
	「ん？」
	　だらしなくソファに寝そべって漫画を読んでいた葉が顔を上げる。
	「あれ、ひとり？」
	「うん。どうしたんすか」
	「ちょっと、パソコン...</description>
    <content:encoded><![CDATA[<div class="text">
	「なあちょっと、誰かいない？」<br />
	　いつも幹部連中をはじめメンバーがたむろしているリビングにひょいと顔を出して、兵部が声をかけた。<br />
	「ん？」<br />
	　だらしなくソファに寝そべって漫画を読んでいた葉が顔を上げる。<br />
	「あれ、ひとり？」<br />
	「うん。どうしたんすか」<br />
	「ちょっと、パソコンの調子がおかしいんだよ。君分かる？」<br />
	「どうだろ。どうおかしいんだよ？」<br />
	「止まっちゃって動かない」<br />
	「フリーズしたんじゃないんすか？再起動してみれば？」<br />
	　体を起こしながら言う葉に、兵部は大人げなく唇を尖らせて首を振った。<br />
	「だから動かないんだって、カーソルも」<br />
	「じゃあ強制終了かければ？」<br />
	「・・・故障したらどうするんだよ」<br />
	「そんなこと言われても」<br />
	　ったく仕方ねーな、と、ぶつぶつ文句を言いながら葉は立ち上がり、兵部の背中を押して彼の部屋へと向かった。<br />
	　兵部の部屋には何度も足を踏み入れているが、おとといから真木が出張でいないからか部屋は荒れ放題だった。<br />
	　脱いだ服は脱ぎっぱなし、ベッドもぐちゃぐちゃ、何故か花瓶が割れて水が零れているのに拭こうとする努力の跡さえ見えない。まさにカオスである。<br />
	「なあ・・・あんたさー、もうちょっと、何とかなんねえの」<br />
	「だって面倒くさいんだもん。別に平気だけど」<br />
	「平気じゃねえよ兵器だよもはや」<br />
	　突っ込みだかボケだから分からないせりふを吐きながら、床に転がっているコップや脱ぎ捨てられた服を踏まないように用心しつつ、テーブルの上のパソコンの元へと歩み寄った。<br />
	　ザ・片づけられない男、という不名誉なネーミングをそっと上司兼養い親に送っておこう。<br />
	「これ？・・・て、あんた何見てんだ」<br />
	「何って動画だけど」<br />
	「いや・・・いいけどさ、別にさ。俺もたまに見るし、いやそれはいいんだけど何ていうか」<br />
	　もごもごしながらモニタを眺め、マウスを動かして確かにカーソルも動かないことを確認する。<br />
	「何だよ」<br />
	「少佐もこういうの興味あんの？」<br />
	　こういうの、とは動画の内容である。<br />
	　そこに映っているのは、おそらくネットを使用したことがあるなら誰でも一度は名前を聞いたことがあるだろう有名な人工音声ソフト、のキャラクターだった。<br />
	　長い緑色のツインテールが可愛らしい、少女のイラスト。何故か手にはネギ。ヘッドマイクをつけて歌っているところらしい。<br />
	「かわいいよねミク。ipodに色々曲入れちゃった」<br />
	「・・・ああ、うん。そう」<br />
	　色々と言いたいことがあったが、頭の中でそれがうまくまとまらず、結局葉が発した言葉はそれだけだった。<br />
	　このじじぃ、とも思ったがミクが可愛いのは同感なので、黙っておく。<br />
	　きっと真木あたりなら、大人げない、とこっそり胸の中で呟いて終わりだろう。<br />
	（俺もちょっと大人になった）<br />
	「なあ、それよりこれ直る？今いいとこだったんだよ」<br />
	「強制終了」<br />
	「ええっ！？」<br />
	　兵部が声を上げるのを遮るように手を伸ばし、葉はパソコンの電源を長押しして、切った。<br />
	　ぶいーん、と音がして、しばらくすると電源が切れる。<br />
	「あああ・・・まだマイリス入れてないのに」<br />
	「知るかー！」<br />
	　もうやだこんなボス、と呆れた溜息をつきながら、部屋の片づけを手伝えと言われる前にさっさと退散することにした。<br />
	　数日後、今度はipodが動かなくなったと声をかけられることは、プレコグ能力者ですら予測できなかったらしい。　<br />
	<br />
	<br />
	&nbsp;</div>
]]></content:encoded>
    <dc:subject>SSS</dc:subject>
    <dc:date>2011-10-25T21:36:57+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ぴんもや</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
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    <title>澪ちゃんと桃太郎</title>
    <description>「ぷれぜんとー？」
「うん」
　ぴょん、と頭の上から身を乗り出して大きなくりくりした目を剥いた桃太郎に、澪はうなずいた。
　頭が揺れてずるりと足を滑らせた桃太郎が慌てて体勢を整える。
「少佐にあげるの。だから買い物付き合ってくれない？」
「イイケド・・・。キョースケ、誕生日終ワッタゾ？」...</description>
    <content:encoded><![CDATA[「ぷれぜんとー？」<br />
「うん」<br />
　ぴょん、と頭の上から身を乗り出して大きなくりくりした目を剥いた桃太郎に、澪はうなずいた。<br />
　頭が揺れてずるりと足を滑らせた桃太郎が慌てて体勢を整える。<br />
「少佐にあげるの。だから買い物付き合ってくれない？」<br />
「イイケド・・・。キョースケ、誕生日終ワッタゾ？」<br />
「知ってるよ。そうじゃなくて、べっ、別に記念日じゃなくてもプレゼントあげたっていいじゃない！」<br />
「フーン？」<br />
　体が傾ぐ。首を傾げたのか。<br />
　澪は桃太郎が肩に移るのを待ってから、アジトから出て街へと飛んで行った。<br />
　目指すは一軒の洋菓子店である。<br />
<br />
　澪はケーキが大好きだ。甘いものが嫌いな女の子はあまりいないだろう。<br />
　けれど、それをおおっぴらに言うのは何だか恥ずかしいと彼女は思っていた。<br />
　紅葉やカズラたちが食べたい！食べに行こう！と提案してくれれば、仕方なく付き合ってあげるんだからね！という顔もできるが（当然気付かれているが）、ひとりでどうしても食べたくなるときだってある。<br />
　けれどパンドラのメンバーたるもの、欲しいものは自分で調達するのが基本。誰かにねだることはできない。<br />
　否、ねだれば兵部や真木たちは嫌がらずに買ってきてくれるだろうが、それでは澪のプライドが許さない。<br />
　そこで、誰かにつつかれたわけでもないが、自分の中で「これはプレゼントなんだ」という言い訳をこしらえたのであった。<br />
　どうせ調達するなら兵部が喜ぶものがいい。<br />
　彼女はいつも彼が好んで真木に買いに行かせている店の前に降り立つと、ぐっと拳を握りしめて扉を開いた。<br />
　からんからんとベルが鳴って、待ち構えていたように店員のいらっしゃいませ攻撃に合う。<br />
「うっ・・・何かすごい場違いな感じ」<br />
「高級菓子店ダモンネ」<br />
　子供がひとりで買いに来るような場所ではない。<br />
　とはいえ、真木はいつもどんな顔で買いに来るのだろう、とふと思った。<br />
　甘い匂い漂う高級洋菓子店に、不精ひげを生やしたダークスーツの大柄な男がひとり。<br />
　非常にあやしい。<br />
「何かお探しですか？お嬢様」<br />
　ひとりの女性店員が完璧な営業スマイルを浮かべながら近づいてくる。<br />
　何だろう、この威圧感は。<br />
　彼女は澪の肩の上に乗っている桃太郎を一瞥したが、すぐに何もなかったかのように視線をそらせた。<br />
　きっと接客マニュアルには「お客様の肩にげっ歯類が乗っていた場合は」などと書かれていないのだろう。<br />
（お嬢様・・・）<br />
　そんな扱いを受けたことは一度もないのだが。<br />
　ガラスの向こうに宝石のように整然と並ぶ色とりどりのケーキたちを見つめて、澪は少しだけパニックになった。どれを買えばいいのだろう。というか、早くここから脱出したい。<br />
　逡巡している澪を、店員は辛抱強く笑顔で待っている。<br />
　すると、店の奥で電話が鳴る音がした。店員が一瞬振り向く。<br />
　しばらくして、奥からもうひとり店員が出てくると、澪の方を向いてにこやかに言った。<br />
「シュバルツバルダー・トルテを１ホールお届けで、りんごのベーニエとビーネンシュテッヒを三名分お持ち帰りでよろしいですね？」<br />
「へ？」<br />
「ン？」<br />
　思わず澪は、宙をぷかぷか浮いている桃太郎と目を合わせて声を上げた。<br />
「いまご自宅からご連絡を頂きましたよ。お嬢様にお渡しするようにと」<br />
　すぐにご用意しますので、と訳のわからぬまま椅子に座って待つよう言われ、ぼんやりしたまま澪はそれに従った。<br />
「ドウイウコトダロ？」<br />
「分かんない・・・あ、メールだ」<br />
　いつの間にか受信していたらしいメールを開いて、澪は目を丸くした。<br />
　横から桃太郎がそれをのぞく。<br />
『ベーニエとビーネンシュテッヒは澪と桃太郎と僕の分。トルテはみんなの分。よろしく　兵部』<br />
「・・・少佐ぁぁぁ」<br />
「ウワ、泣くナヨ・・・」<br />
　つい感動して涙目になった澪に、桃太郎は呆れてぺちぺちと額を叩いた。<br />
　三時のおやつが楽しみだ。　<br />
<br />
<br />
]]></content:encoded>
    <dc:subject>SSS</dc:subject>
    <dc:date>2011-10-25T21:36:25+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ぴんもや</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
    <dc:rights>ぴんもや</dc:rights>
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    <title>葉くんとパティさん②</title>
    <description>　書店へ入ってすぐ葉とは別行動をとったパティは、目当ての漫画を買うと葉の姿を探した。
　漫画はきっちりカバーをつけてもらい袋に入れて、それをバッグに突っ込んである。間違っても見られる心配はないだろう。
　こういうとき、同行者が葉で本当に良かったと思う。これが兵部なら隠しきれるはずがない。だから、...</description>
    <content:encoded><![CDATA[　書店へ入ってすぐ葉とは別行動をとったパティは、目当ての漫画を買うと葉の姿を探した。<br />
　漫画はきっちりカバーをつけてもらい袋に入れて、それをバッグに突っ込んである。間違っても見られる心配はないだろう。<br />
　こういうとき、同行者が葉で本当に良かったと思う。これが兵部なら隠しきれるはずがない。だから、たまに兵部に一緒に買い物に行くと言われても半泣きでその場から逃げ出すしかないのだ。<br />
　さて、先輩はどこへ行ったのだろう、とうろうろしていると、やがて雑誌を立ち読みしている葉を見つけた。周囲は男性ばかりで明らかに若い乙女が近づきがたい雰囲気である。が、もちろんパティはそんなことは気にしない。<br />
「何読んでるんですか」<br />
「うわっ」<br />
　不意打ちを食らったように葉が声を上げた。<br />
　慌てて閉じた雑誌の表紙にはグラビアアイドルが水着でポーズをとっている。<br />
（あれは・・・確かクイーンの姉）<br />
　そういえば葉はやたらそのモデルがお気に入りのようで、以前写真集をへらへらしながら眺めている場面に遭遇したことがある。<br />
　パティは何だかむっとするのを自覚した。<br />
「あー。ちょっと待ってくれ。どうすっかな、これ買うか買わざるべきか」<br />
　うなりながら葉がぱらぱらと雑誌をめくる。<br />
　彼は脇にサムデーを抱えていた。<br />
「うーん。買うほどでもねえかなー」<br />
「あの」<br />
「ん？」<br />
「買うほどでもないなら立ち読みしていけばいいと思います。そのサムデー、私買ってきますから」<br />
「そうか？悪いな」<br />
　葉は嬉しそうに笑みを浮かべると、パティにサムデーと財布を渡した。<br />
　いそいそと雑誌を読み始める彼を一瞬冷やかに見てからパティはサムデーを持ってきびすを返す。<br />
　向かった先はレジ、ではなく、書店の奥だ。さきほど立ち寄ったＢＬコーナーのさらに先。そこは女性向け同人誌コーナーである。<br />
　迷わず、その異様にピンク色をしたオーラ漂う場所へ立ち入ると、パティはとある棚の前で立ち止った。<br />
　見上げる先には「新刊！」と書かれたポップと、パティが委託している同人誌が置かれていた。<br />
　自分の同人誌を書店で見かけることほど恥ずかしいものはないが、そんなことは言っていられない。<br />
　パティはそれをさっと掴むと、もう一度棚を見上げた。<br />
　彼女がこの書店にひっそり卸している同人誌は現在二冊。さて、どうするか。<br />
「真木兵か・・・それとも真木葉？真木兵はこのカプオンリーだけど真木葉は葉兵も入ってるし、やっぱりこっち？」<br />
　ぶつぶつ呟いて、やがて決心したようにパティはもう一冊の方を手に取った。<br />
　真木葉兵本である。<br />
　パティは同人誌とサムデーを一緒にレジに出し、一緒に袋に入れてもらった。<br />
　振り返って周囲を見渡すと、立ち読みを終えた葉がひらひら手を振りながら近づいてくるところだった。<br />
「よ。悪いな」<br />
「いえ。どうぞ」<br />
「サンキュー」<br />
　葉は何の疑いもなく、サムデーと、同人誌が入った袋を受け取る。<br />
「ついでにどっかで飯でも食って帰るか」<br />
「そうですね」<br />
　でも袋を開けるのは部屋に戻ってからにしてくださいね、と念のために忠告して、パティはうっすらと笑った。<br />
　アイドルになんぞ負けてたまるか。<br />
　そんなものよりもっと萌える対象がすぐ近くにいるではないか、とパティは思うのであった。<br />
<br />
<br />
<br />
]]></content:encoded>
    <dc:subject>SSS</dc:subject>
    <dc:date>2011-10-25T21:34:58+09:00</dc:date>
    <dc:creator>ぴんもや</dc:creator>
    <dc:publisher>NINJA BLOG</dc:publisher>
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  <item rdf:about="http://zchiruxxx.blog.shinobi.jp/Entry/71/">
    <link>http://zchiruxxx.blog.shinobi.jp/Entry/71/</link>
    <title>葉くんとパティさん①</title>
    <description>
　困ったことになった。
　パティは顔には出さず、だが腹の中では頭を抱えてうずくまりたいほどに困っていた。
　今日はいつも買っているコミックスの新刊発売日である。
　ジャンルはＢＬ。だがＢＬとは言え、ありがちな、内容の薄っぺらいただエロエロしいものではない。
　むろんそういうのもアリだとは...</description>
    <content:encoded><![CDATA[<br id="NINJASELECTIONID" style="clear: both" />
　困ったことになった。<br />
　パティは顔には出さず、だが腹の中では頭を抱えてうずくまりたいほどに困っていた。<br />
　今日はいつも買っているコミックスの新刊発売日である。<br />
　ジャンルはＢＬ。だがＢＬとは言え、ありがちな、内容の薄っぺらいただエロエロしいものではない。<br />
　むろんそういうのもアリだとは思うが、パティにとってＢＬはストーリーが重要だと常々思っている。<br />
　現在はまっているこの漫画も、友情から愛情が芽生えそれに葛藤して乗り越えていくシーンを切なく、かつコミカルに描く傑作だと言って過言ではない。むしろＢＬというジャンルを超えた少女マンガの極みと言ってもいい。<br />
　ともかく彼女はその新刊を待ち焦がれ、ようやく本屋が開店する時間の３０分前に部屋を出たのだったが。<br />
「よ、パティ」<br />
　緩い口調で片手を上げながら近づいてきたのは藤浦葉であった。<br />
　兵部少佐の幹部のひとりで、どちらかというととっつきにくい（本当はそうではないと最近ようやく気付いた）真木や、女性として憧れはあるもののあまりプライベートな付き合いはない紅葉よりはずっと身近な存在だった。<br />
　以前能力が暴走して現在位置さえ特定できない場所へバベルのヤブ医者らと飛ばされたとき、ふたりきり（正確には違うが）で敵と向かい合っていた、というのもあるのかもしれない。<br />
　趣味のせいで何かと部屋にこもりがちなパティをちょっぴり心配してくれているのも彼だ。<br />
　いつも部屋にこもって何をしているんだ、と聞かれても、答えられないのが心苦しいところである。<br />
　さて、そんな葉が珍しく朝早くに廊下を歩いているものだから、パティは一瞬反応が遅れてぼんやりと見上げてしまった。<br />
　立ち尽くしているパティを不思議そうに見下ろして、首を傾げる。<br />
「どうした？もしかして徹夜かあ？」<br />
「いえ・・・今日は違います」<br />
「今日は？」<br />
　いつも夜更かししてるのかよ、とあまり考えていない様子で呆れたように笑う。<br />
「先輩こそ早いですね」<br />
「まあな、いやちょっと少佐のお遊びに付き合ってたら寝られなくなってさ」<br />
（・・・・！！一体何を・・・）<br />
　ふたりきりで一夜をともに過ごしたのかしらキャァァ、とテンションが急上昇したが、必死でこらえて、曖昧にうなずいた。<br />
「なんで笑ってるんだ」<br />
「笑ってません」<br />
　バレていた。<br />
「それよりこんな早くにどこ行くんだ？」<br />
　早く、と言ってももう９時半を過ぎているが、夜型の葉にとっては早朝なのだ。<br />
「いえ、ちょっと本を買いに・・・」<br />
「え、じゃあ俺も行く」<br />
「え？」<br />
「だって今日サムデーの発売日だもんよ。ほら行こうぜ」<br />
「あ、」<br />
　パティの返事も聞かずに葉はさっさと歩きだしてしまった。<br />
　ここで自分だけ違う場所へ向かうのも変だろう。<br />
　隙を見てさっと買えばいいか、とパティは慌てて彼を追いかけた。<br />
　小走りに追いついてきたパティを振り返って、葉はにやっと笑う。<br />
「まるでデートみたいじゃん？」<br />
「え？」<br />
　思わず足を止める。<br />
　そんなフラグは予測していない！<br />
<br />
<br />
]]></content:encoded>
    <dc:subject>SSS</dc:subject>
    <dc:date>2011-10-25T21:34:14+09:00</dc:date>
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